導入:これは警告です。でも、最高のチャンスでもあります。

クローバ経営研究所の松山将三郎です。これは警告です。しかし、同時にあなたのビジネスにとって最高のチャンスを伝えるメッセージでもあります。

先日、2025年12月3日に津山まちなかカレッジで開催した「生成AI活用術体験会」。会場は、AIがもたらす未来を目の当たりにした皆さんの熱気で満ち溢れていました。スマホ一つでプロ級のチラシが数分で完成し、自社の紹介スライドが「天空の城ラピュタ風」になって現れる。そんな光景に、驚きと興奮の声が絶えませんでした。

しかし、僕が本当に伝えたかったのは、ツールの面白さだけではありません。この変化の激しい時代において、AIを「やらないこと」こそが、もはや最大のリスクであるという、揺るぎない事実です。今日のこの記事は、その危機感と、皆さんに向けた僕からの熱いエールです。

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1. 「2026年、差は誰の目にも明らかになる」― 僕が断言する未来

2026年には、AIを導入している企業とそうでない企業の間に「表でわかりやすく差がつく」。僕はそう断言します。

2025年の今この瞬間も、実は差は見えないところで付き始めています。しかし、2026年にはそれが決定的になり、誰の目にも明らかな「格差」として現れるでしょう。これは、あなたの会社の単なる業務効率の差に留まりません。思考のレベル、アイデアの質、戦略の深度、その全てにおいてです。

恐ろしいことに、少し会話をしただけで「この人はAIをやっているな」「この人はやっていないな」と分かってしまう。そんな時代がもうすぐそこまで来ています。会議での発言、提案資料のクオリティ、何気ない会話の端々に、その差は残酷なまでにはっきりと表れるのです。

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2. AIはテクニックじゃない!「入力」と「出力」が全てを変える

「AIなんて難しそう」「専門知識が必要なんでしょ?」そう思っていませんか?断言しますが、もうテクニックは不要です。AIを使いこなすために本当に重要なのは、たった2つのシンプルなプロセスを効率化することだけ。それが**「入力(インプット)」と「出力(アウトプット)」**です。

  • 入力: 会議の音声、業務日報、顧客からのメール、ウェブサイトの情報など、あらゆるデータをAIに蓄積すること。
  • 出力: 蓄積したデータをもとに、チラシ、スライド、企画書、音声解説など、必要なものをAIに作らせること。

これだけです。プログラミングなんて全く必要ありません。

そして、特に重要なのが「入力」、つまりデータを蓄積することです。「データを貯めれば貯めるほど、お金持ちになる」「石油だと思ってください」。GoogleやAmazonがなぜあれほど巨大な企業になったのか?彼らは世界中の情報を「データ」という石油として手に入れたからです。これからは、企業も個人も、自らの業務データをどれだけ蓄積できるかが、そのまま競争力に直結します。

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3. 皆さんの「でも…」に答えます!よくある3つの質問

講義ではたくさんの質問をいただきました。皆さんが抱えるであろう疑問に、ここでお答えします。

Q1. なぜChatGPTやCopilotではなく、Gemini/NotebookLMなんですか?

理由はコスト性能、この2点に尽きます。

  • コスト: Copilotが一人当たり月々5,000円~6,000円かかるのに対し、Google Workspaceのプランなら、AI機能を含めても一人1,900円程度から導入できます。なぜこんなに安いのか?Googleは広告モデルの会社だからです。今後もこの価格構成は大きく変わらないだろうと僕は見ています。
  • 性能: はっきり言って、**「Geminiがすごすぎる」**んです。僕と一緒にChatGPTの書籍を共著した、いわば同志とも言える天才肌の女性経営者でさえ、先日Facebookで「チャットGPT、解約しました」と投稿していました。本を書いた人間が解約するほどのインパクトが、Geminiにはあるということです。

Q2. 無料版ではダメなんですか?

僕個人の意見をはっきり言います。無料版の利用は**「時間の無駄だと思っています」**。

もちろん、お試しで触ってみる価値はあります。しかし、本格的に仕事で使おうとすると、すぐに限界が来ます。例えば、今日紹介する最強の入力ツール「NotebookLM」は、無料版だと一度に入力できるソースが50個までですが、有料版なら300個まで可能です。この差は決定的です。ストレスなく、ビジネスの武器としてフル活用するなら、月々3,000円から5,000円程度の投資は必須だと考えてください。

Q3. 会社の内部情報を入力してもセキュリティは大丈夫?

情報漏洩のリスクは**「ゼロです」**。断言します。

「AIに会社の情報を入れたら学習されて漏洩するのでは?」という質問は本当によく受けますが、それは過去の話です。特にNotebookLMは、デフォルトで入力した情報を学習モデルに使わせない形式になっています。技術的に、あなたが入れた情報が外部に漏れることは不可能です。むしろ、セキュリティを理由にAIを使わないことの方が、時代に取り残されるという大きなリスクを抱えることになります。

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4. 【出力の革命】Nano Bananaを今すぐ使うべき理由

Nano Banana(ナノバナナ)は、Geminiに搭載された画像生成AIです。その実力は、**「Photoshopとかいらない人がいるんですよ」**と言わしめるほど革命的です。

  • プロ級のデザインがスマホ一つで完結: 講義のデモでは、参加企業のホームページURLをスマホで入力しただけ。たったそれだけで、僕自身が**「ヤバくないですかこれ」**と声を上げてしまうほどの高品質なA4チラシが、ものの数分で生成されました。デザイナーに発注する時間もコストも、もう必要ありません。これはチラシだけの話ではないのです。例えば、クリスマス限定ビールのデザイン案を真っ白なアルミ缶の画像に貼り付けるだけでプロ級の商品モックアップを作成したり、Webサイト用の16:9のバナー広告をたった一言の指示でInstagram用の1:1の正方形広告に完璧にリサイズさせたり。これまではデザイナーが何時間もかけていた作業が、数分で完結する時代になったのです。
  • 驚異的なピンポイント修正能力: 生成した画像への修正指示が、まるで人と会話するようにできます。参加者を撮影した写真のアングルを**「下からの煽りの構図」に変えたり、手の形を「チョキをパーにして」**と指示するだけで、AIは完璧に意図を汲み取って修正してくれました。それだけではありません。広告用に撮影した写真から、邪魔な人物をきれいに消してテキストを入れるスペースを作ったり、画像内の看板の文字を書き換えたりすることも可能です。キャラクターの一貫性を保ったままメガネを外す、背景を変えるといった神業のような修正が、言葉一つでできるのです。
  • 完璧な日本語対応: 従来の画像生成AIの弱点だった日本語が、Nano Banana Proでは完璧です。チラシやバナーに、正確で美しい日本語の文字を入れた画像を生成できます。その精度は、僕が**「自分で作った方がよっぽど間違うわ」**と感嘆したほどです。

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5. 【入力の最強説】NotebookLMがあなたの仕事を変える

もし今日、一つだけ覚えて帰ってもらうとしたら、それはNotebookLMです。僕はこれを**「最強説」と呼び、「仕事が本当に変わります」**と断言しています。

  • あらゆるデータを蓄積する「最強のインプット機能」: 有料版では300ソースまで、動画(YouTubeのURL)、PDF、スライド、テキストなど、あらゆる形式のデータを自分だけのAIノートに放り込めます。例えば、競合他社が公開した1時間の製品解説YouTube動画のURLを渡すだけで、その内容を要約した完璧なプレゼンスライドを瞬時に生成させることができます。会社の資料、会議の議事録、業界の解説動画、すべてがあなたの知識データベースになるのです。
  • 多彩すぎる「アウトプット機能」: デモでは、ON工業さんのウェブサイト情報を入力し、顧客向けの**「天空の城ラピュタ風」の会社紹介スライドを生成しました。さらに、「壁の中の隠れたヒーロー」というキャッチーなタイトルで、製品の魅力を語るプロ顔負けの音声解説まで作り出したのです。この音声解説は移動中の車の中でも聞ける**ので、営業担当者が客先訪問前に最高のインプットをすることができ、営業効率は劇的に向上します。
  • 業務プロセスそのものを変革する力: 2026年のスタンダードは、単に議事録を作って終わりではありません。そのデータをNotebookLMで分析し、新商品開発のヒントや新規顧客開拓の戦略を導き出すことです。また、請求書の手入力のような単純作業も、Googleスプレッドシートと組み合わせることで自動化が可能になります。仕事のやり方そのものが、根底から変わるのです。

例え話:AIはあなたの仕事を「鉱山」から「自動採掘工場」へ変える

これまでの仕事のやり方を「手作業でツルハシを振るう鉱山」だと想像してみてください。ExcelやPowerPointは、性能の良いツルハシや頑丈な手押し車のようなものです。それなりに効率は上がりますが、根本は人力です。

一方、NotebookLMやNano BananaのようなAIツールは、鉱山そのものを「最新鋭の自動採掘工場」に変えてしまうようなものです。GPSで鉱脈を特定し、無人の採掘ロボットが24時間体制で高純度の鉱石だけを掘り出し、自動で精錬までしてしまう。ツルハシで太刀打ちできる相手ではありません。

Nano Bananaで広告を5つのSNS用に一瞬でリサイズしたり、NotebookLMで1時間の業界分析動画から要約スライドを手に入れたりすること。これらはもはや、性能の良いツルハシではありません。それこそが自動採掘ロボットであり、あなたの競合はすでにその導入を始めているのです。この最新鋭のロボットを持たずに、いまだにツルハシを振り続けること。それこそが現代において「やらない方がリスクがでかい」行為なのです。

結論:さあ、今すぐ始めよう!行動は3ステップだけ

AIの進化はあまりにも早く、1ヶ月後には状況が変わっているかもしれません。しかし、現状(2025年12月時点)において、NotebookLMとNano Bananaが**「世界最強」**の組み合わせであることは間違いありません。

難しく考える必要はありません。あなたが今すぐ始めるべき行動は、以下の3ステップだけです。

  1. Googleアカウントにログインし、Gemini (Nano Banana) を開く。まずは自社のWebサイトのURLを渡し、「この情報でA4のチラシを作って」と指示してみる。
  2. NotebookLMを登録し、最初の「入力」として、直近の会議の議事録(テキスト)や参考にしたYouTube動画のURLをソースとして追加する。
  3. NotebookLM上で「このソースから顧客向けのプレゼンスライドを5枚作って」と対話形式で指示を出す練習から始める。**「出力」**の凄さを体感する。

これらはプログラミング知識など一切不要です。スマホのアプリを覚えるのと同じで**「ボタンの位置だけ覚える」**レベルで誰でもできます。

さあ、もう、やらない理由はありません。今すぐ、この瞬間から未来への第一歩を踏出しましょう。

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